新人研修

新人研修に行っています。


不動産登記は、
①相続の登記原因証明情報となる、戸籍の集め方や古文書のような戸籍謄本の見方
(他人の戸籍を職務上取得請求できることを決して悪用するな、などの倫理の講義もたくさんあります)
②昔々の相続を今登記しようとしたら、相続当時の民法の家督相続を適用
 (相続人の調査はこんなに大変なのか)
③周辺知識として、相続税や贈与税、土地取得税などがどれくらいにになるかの概算
 (税理士の知り合いを是非つくるように、とのアドバイスです)
④不動産売買の売り主、買主、抵当権設定と抹消それぞれの金融機関が一堂に会する決済の実践練習
など、具体的、実践的な研修が多いです。


不動産登記の決済では、一同が集まる決済日に、依頼者が望む登記をいかに滞りなく行うかが何より重要で、事前の準備が問われます。


①現在の登記名義人(登記権利者も登記義務者も)が、登記原因発生日に生きているのか?合併等をしていないか?→ 相続登記の要否判断
②現在の登記名義人(登記権利者も登記義務者も)が、登記申請日までに引っ越し等をしていないか?→名変登記の要否判断
③権利証や登記識別情報はあるのか?使えるのか?本人確認情報の作成はいるのか?
→試験勉強中は、正直、登記済証と登記識別情報どっちも同じと気にしていませんでしたが、依頼者に応対する場合は、どちらが発行されているか当然分かっていないとダメ。


の事前チェックが本当に重要で、講師の先生いわく「名変登記を抜かしてしまうことなどは、司法書士のとんでもない大失態」とのことです。


記述式試験において、上記の論点が繰り返し問われ、枠ずれに対して冷たい採点がされる理由がわかったような気がしました。。



あれだけ試験勉強した商業登記は、意外と研修ボリュームが少ないです。
件数が減っているとのこと。ただ、都心部などでは、設立、新株発行、吸収合併など、商業登記だけを業務として活躍されている司法書士もおられます。


その他、裁判所提出文書作成(民訴法で勉強した知識がようやく具体的なものになります)、後見、債務整理、信託(受験勉強ではイメージしにくいものでしたが、今後の司法書士の業務として夢がありそうです)など、多様な分野紹介があり、今後どのような業務を中心にすればよいのか、したいのか、考えさせられています。